愛犬が頻繁に体を掻いたり舐めたりしていませんか?
体のあちこちに赤い発疹が出ていたり、異常なほどに痒がっているようならアレルギーまたはアトピー性皮膚炎の可能性があります。
ラブラドールレトリバーは食物アレルギーが出やすい犬種といわれています。
うちのラブラドールもひどいアレルギーの持ち主で体中が皮膚炎になっていました。
痒いところを掻き続けることで、皮膚がボロボロになってしまい、ひどいときには出血をしていても掻き続けてしまいます。
それを見てやめさせたくて悪戦苦闘してきました。
もしあなたが気になっているのなら、様子を見ていても症状は良くならないので、まずは病院に行って原因を特定してあげるようにしましょう。
今回はラブラドールのアレルギーについてお伝えします。
ラブラドールのアレルギー、アトピー性皮膚炎の症状と原因
こちらはうちの愛犬の写真です。
アトピー性皮膚炎は遺伝や体質、また環境などが原因となって湿疹があらわれます。
症状は首の下、わきの下、おなか、鼠径部、指の間、口の周りなどが赤くなって痒くなることが多くあります。
良くなったり悪くなったりを繰り返し、皮膚を掻くことで炎症が酷くなってさらに痒みが増すという悪循環になっていきます。
アトピー性皮膚炎は、食べ物、ダニ、ハウスダスト、カビや花粉などがアレルゲンとなって反応することがあります。
うちの子の場合は、1歳を過ぎた頃まず耳の痒がりから始まりました。
耳を覗いてみると、茶色いどろっとしたものが耳の中全体に溜まっていてひどい悪臭がしました。
病院に連れて行くと重度の外耳炎で飲み薬と点耳薬で治るまでに2か月通院しました。
外耳炎は治ったのですがその後、指の間を舐めたり体を掻いている姿を見ることが頻繁になってきました。
舐めすぎて赤く腫れあがり歩くととても痛がるので散歩にも行けない状態になり、またもや病院へ行くことになりました。
そこで、アレルギーの疑いがあるということで初めて血液検査をすることになりました。
犬のアレルギーが起こる仕組み
犬の体内に何か悪いものが入ってしまった場合に、それら異物に対して立ち向かおうとする抗体が作られます。
このような正常な作用を免疫といいます。
しかし、からだにとって有害じゃないものが入ってきたのにもかかわらず抗体が作られてしまうことがあり、これをアレルギーといい、抗体を作るきっかけとなる物質のことをアレルゲンといいます。
アレルギーで有名なのが花粉症です。
花粉症は花粉を異物と思って免疫が過剰に働いてしまい、鼻水や痒みなどの症状があらわれます。
アトピー性皮膚炎は、遺伝的体質の犬がなりやすく、何がアレルゲンとなるかは犬によって違うのが特徴です。
花粉やハウスダスト、または食事などそれらが複合的に組み合わさってアレルゲンとなる場合もあります。
痒みなどの症状を緩和するためには、原因となっているアレルゲンを特定することが重要です。
そして原因となるアレルゲンとの接触を出来る限りさせないことが治療のまず第一歩です。
犬のアレルゲンを特定する方法
アレルゲンを特定するためには血液検査、皮内検査、除去食試験などがあります。
皮内検査
皮内検査はアレルゲンの可能性が高いと考えられる物質を皮膚に注入して炎症の反応を見る検査です。
注射した部位が赤く腫れるため目で見て分るメリットはありますが、毛を刈ったり複数注射をするため痛みを伴うデメリットがあります。
除去食試験
除去食試験はアレルギーの原因が本当に食物によるものかどうか特定することができます。
今まで食べていたフードやおやつを一切やめて、アレルゲンの可能性のあるものを一切含まない除去食のみを1~3ヶ月与えます。
アレルゲンとなるのは主にたんぱく質なので、たんぱく質を細かく砕いたフードや、カンガルーやナマズなど過去一度も食べたことのないようなたんぱく質を利用したフードが除去食として使われます。
除去食のみを一定期間与えたことで、症状の軽減が見られれば食物がアレルゲンと特定できます。
さらにどの食物がアレルゲンかは1品ずつ食べさせて反応を見て特定していきます。
血液検査
血液検査には2種類あり、ひとつは「IgEという抗体」を測定する検査、もうひとつは「リンパ球」を測定する検査です。
犬の食物アレルギーの場合には「IgE」よりも「リンパ球」が関わるアレルギーのほうが多いと分っているため2種類とも検査をする必要があります。
ただし、検査で反応が出たとしても必ずしも発症するというわけではありません。
アレルギーを持っていても一生発症しないケースもあるようです。
うちのラブラドールもアレルギーの疑いがあったので2歳のときに血液検査を受けることにしました。
血液検査の費用は病院によって異なりますが、うちの場合は3万円強かかりました。
検査の2週間後にこのような調査結果をもらいます。
血液検査の結果、重度のアレルギーがあることが分かり、そこからエリザベスカラーをつけての生活が始まりました。
犬のアトピー性皮膚炎の主な治療法
アトピー性皮膚炎の場合、アレルゲンとの接触をいかに避けるかが大事となります。
しかし、アレルゲンが特定できても完全に回避するのは難しいことが多いのが現状です。
花粉やハウスダストを完全に避けることはとても困難です。
そこで投薬したり、シャンプーでスキンケアを行うようにします。
投薬はステロイドや抗ヒスタミン剤を使います。
また必須脂肪酸を含む食品やサプリメントを活用してかゆみを抑えるのが基本の治療になります。
アトピー性皮膚炎になる犬は、皮膚が乾燥しやすい体質である場合が多いです。
そのためシャンプーでは皮膚のバリアを強くするために、保湿性の高いシャンプーを使うことも有効です。
痒みを抑えるのにステロイド薬はとても効果的ですが、継続的に多くの量を投薬すれば副作用のリスクが高くなります。
ステロイドは痒みがひどいときだけ一時的に使って、症状が落ち着いたら量を減らすかストップしてできる限り使わないように心がけましょう。
投薬をやめて軽度の痒みが出ても少し我慢して、症状が悪化したら使ってまた休むようにしましょう。
アレルギー症状は、突然の体質改善でもない限り完治は難しいといわれています。
原因となるアレルゲンに接触しないことが一番ですが、アレルゲンが何であるか見つけるのはかなりの根気と忍耐が必要となります。
また生活環境を清潔にすることが大切ですがハウスダストや花粉などは一掃できるものではありません。
アレルゲンの除去で過剰な期待をしないことも大切です。
かゆみをゼロにしようとは思わず、動物病院にまめに通い治療を行うことも必要です。
うちの愛犬の場合は血液検査の後、アレルギーがある食材などはもちろん必ず避けて、病院の先生に勧められたドッグフードを食べさせるようにしました。
飲み薬と塗り薬を併用して痒み対策をしていきました。ですが、症状が軽くなるのは一瞬だけで、毎日薬を与え続けることもしたくなかったので間隔をあけて与えるようにしました。
5Lサイズのエリザベスカラーをつけていましたが、嫌がってあっちこっちにぶつけて壊してしまうので結局4回も買いなおすことになりました。
アレルギー症状が少し落ち着いてきたのかなと思っても、またすぐにぶり返してしまい、特に梅雨の時期になると症状が重くなっていました。
病院の先生に相談しても「だましだましうまく付き合っていくしかないね」といわれていしまい、わたしたち家族も半ばあきらめてしまいこのような状態が3年間続きました。
しかし、時間が経つにつれてあれほど美しかった被毛の毛並みが、どんどん剥げ落ちてしまい見た目にもかわいそうになり、もう一度何とかできないものかと考えるようになりました。
そこで再度基本の食事内容のドッグフードを見直してみることにしました。
「アレルギー用」とかではなく、駄目もとでもいいからとにかく材料を高品質のものに変えてみようと思い、正直なかなか手を出せなかったプレミアムドッグフードを試してみることにしました。
その結果なんと驚いたことにアレルギー症状がだんだんと治まってきました。
良いものはやっぱり違うのか、食べる物って大事なんだなとあらためて考えさせられました。
ドッグフードを変えたときの詳細はこちらです↓
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