大型犬を飼っている飼い主さん災害が起こったときのことを考えていますか。
自然災害はいつなんどき起こるか分かりません。
起こってからどうしようと考えたのでは遅いのです。
実際の災害時には考える余裕などはありません。
ですから事前の準備が大切なんです。
一度しっかりと考えておきましょう。
今回は大型犬の災害時の準備についてお伝えします。
大型犬が災害時に同行避難するために準備しておくこと!
災害時に大型犬を避難させる場合には、当然人も一緒に避難しなくてはなりません。
犬にとって必要な避難グッズは、人用のものと一緒に準備しておく必要があります。
持ち出すのは人なので、わざわざ犬用と人用に分けておく必要はありません。
災害時にすぐに逃げられるように、人が持ち出しやすい場所に置いておきましょう。
避難するときに必要なものは地域や季節によっても変わってきます。
寒い冬であれば防寒用品が必須になりますが、暖かい季節であれば防寒用品の重要性は低くなります。
なによりも最優先して持っていくべきものは、「これがないと命にかかわるもの」です。
地域や季節に合わせて重要度の高いものから選んでいきましょう。
災害時の避難準備で大切なのはものだけではありません。
災害が起きた時のために確認しておくことがあります。
- どこに避難するのか
- どうやってそこまで行くのか
- 犬をどうやって連れていくのか
ものだけ準備していても、災害が起こってから行動を考えていては遅すぎます。
家族や愛犬とどうするべきか、事前に確認してみんなで情報を共有しておきましょう。
大型犬を避難させる災害時の心構え
災害の対策には心の準備も大事です。
飼い主が無事であることが大事
まずは人が助かることが最優先です。
愛犬を助けるためには世話をする飼い主が無事であってはじめて安全安心なのです。
犬を助けることだけでなく、自分たち人間がどうやって無事でいられるかを忘れずに確認しておきましょう。
無理に取りに戻らない
事前に準備をしていても、いざ災害が起こったら持ち出そうと思っていたものを持ち出せなかったりすることもあります。
そんなときには無理に取りに戻らないことです。
避難直後は二次災害の恐れがあります。
落ち着いて安全が確保されてから取りに戻ったほうが確実です。
持ち忘れを防ぐためにも、いつでもスムーズにものが持ち出せるよう、分散しないで一か所に荷物をまとめて置いておきましょう。
ハウスのしつけが大事
避難先では他にも多くの人がいるため、犬が迷惑をかけてしまう可能性があります。
そんなときに必ず必要になってくることが「ハウス」のしつけです。
普段からクレートに入ることに慣らせておくと災害時に避難場所においても落ち着いてハウスに入っていられます。
ハウスに入る習慣がない犬はハウスになかなか入ろうとしなかったり、ハウスで過ごすことが強いストレスになり、吠え続けることになってしまいます。
大型犬は特に犬慣れしていない人とトラブルになりやすいためハウスのしつけは大事です。
犬にとってもハウスが居心地良ければ、避難先でにストレスなく安心して過ごすことができます。
犬はもともと穴倉動物、狭いクレート内でじっと過ごせるのが理想です。
飼い主のモラルと犬の社会性が大事
普段から人と接する機会の多い犬なら、人が大勢集まる体育館のような場所で過ごしても、他の人と共同生活を送ることが可能になります。
いつも落ち着いておとなしく居られる犬であれば、大型犬であっても周りの人に可愛がられながら過ごすことができるでしょう。
逆に人々に癒しを与える存在になることになるかもしれません。
こんなときに普段からの飼い主さんのマナーとしつけがものをいいます。
周囲への配慮や、犬の行動への対処をしっかりとやらなかったりすると、周囲の人々から理解を得ることはなくなります。
共同生活の場では人一倍配慮をすることを念頭においておきましょう。
犬は恐怖で予想外の行動をとることも
地震などの災害時は犬も恐怖で怯えて混乱します。
恐怖で震えがずっと止まらなかったり、気が動転して吠え続けることもあります。
ストレスが体調に影響を与えて排泄が上手くいかなかったり下痢をすることもあります。
避難時にパニックになった犬が暴れたり脱走したりすることもあるので注意しておきましょう。
犬が迷子にならないための対策
万が一愛犬とはぐれてしまったときのためにも対策をしておくことをおすすめします。
飼い主を特定するためにマイクロチップを犬の体内に埋め込むことができます。
普段から首輪に迷子札を常備しておけば誰でもすぐに飼い主に連絡をとることができます。
避難所に写真を貼って情報を得るために事前に写真を準備しておくといいでしょう。
大型犬が災害時に必要な避難用品と備蓄品
避難時に持ち出すものは、人の持ち物は割愛して犬のために必要なものだけを挙げていきます。
- 処方食・薬
- ドッグフード・水(物資が届くまでの5~7日分)
- 予備の首輪・リード
- 食器
- ガムテープ
- 飼い主の連絡先、緊急連絡先など
- 愛犬の写真(写メ)
- ワクチン接種、既往歴、健康状態、かかりつけ動物病院の情報
- ペットシーツ
- 排泄物の処理用具
- タオル・ブラシ
- おもちゃ
- 犬用シューズ(足のケガ防止)
- クレートなど
あらかじめ自分たちの避難所がペットとの同行を許可しているのか確認しておきましょう。
どのような形で犬を待機させるのかなどもあらかじめ確認しておきましょう。
避難所が近くの場合や、車で避難できるようであればクレートを持って避難したほうがいいと思います。
折り畳みの軽く運べるタイプのものも売ってるのでチェックしておくといいでしょう。
避難所でも屋外に係留することになる可能性があります。
係留しても待っていられるように普段から練習しておくことも大切です。
東日本大震災では飼い主とはぐれたペットが放浪状態となった例が多数生じました。
それ以降環境省では災害時にはペットと同行避難することを原則としています。
そのために飼い主が果たすべき責任は、災害時に備えた備蓄品の確保、避難ルートの確認、ペットが社会の一員として同行避難するために必要なしつけと健康管理を行うことといっています。
避難所でのペットの生活管理は全て飼い主の責任のもとで行う必要があります。
困ったときには動物病院で一時的に預かってもらえるか相談してみましょう。
動物病院でも支援物資を分けてもらえることができます。
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