お宅の愛犬、耳をよく掻いたりしていませんか?
ラブラドールがなりやすい病気といえば外耳炎です。
犬全般がなりやすい病気ともいわれるくらい、犬の病気ではポピュラーなのかもしれません。
悪臭や頭を振ったり耳を足で掻いたりと、症状がとても分かりやすいため対応するのにも比較的簡単です。
なるべく早期に治療してあげたり、清潔に保つために耳掃除をしてあげることが大事になります。
今回は犬の外耳炎の治し方や耳掃除について詳しくお伝えします。
ラブラドールの外耳炎の症状
犬の「外耳炎」とは、耳の穴から鼓膜までの間に細菌が増えて炎症が起こる病気です。
耳の穴の中は、入口から鼓膜までが「外耳」、鼓膜から奥が「中耳」、さらに奥にあるのが「内耳」と分けられています。
耳の穴のもっとも外側の「外耳」に炎症が起きている場合に「外耳炎」と呼びます。
「中耳」や「内耳」に炎症が起きた場合はそれぞれ「中耳炎」「内耳炎」といいます。
犬の外耳炎の主な症状とは以下のものになります。
耳の中が赤い
ラブラドールは耳が垂れているため、病気の発見に気付きにくいですが、耳を持ち上げて中を見た時に耳の穴の周りが赤くなっています。
耳の内部に炎症が起きているため、皮膚が腫れたり熱を持ったり赤くなったりします。
これは毛細血管を拡張して血流が増加することで治癒するのに必要な物質を運んだり、熱を上げて白血球の活動で細菌を倒そうとしているためです。
ラブラドールは外耳炎になりやすい犬種ですので、毎日のボディチェックで耳の中の状態を把握しておくことが大事です。
耳の皮膚の色で異常を察知することが可能です。
黒い耳垢が多く出る
外耳炎になると黒いかすのような耳垢が大量にたまることがあります。
黒い耳垢が出る場合は、耳ダニによる感染が考えられます。
黄色い耳垢は細菌による感染。
茶色い耳垢では真菌による感染といえます。
耳から悪臭がする
耳の中に溜まった耳垢が強い悪臭を放つようになります。
愛犬が近ごろ臭いと感じるようになったら、耳の中の匂いを嗅いでみましょう。
耳から悪臭がでているようであれば、外耳炎にかかっている疑いが強いです。
耳の中が痒くなる
耳の中に炎症を起こすと、耳を頻繁には痒がるようになります。
耳を足で掻くしぐさが多く見られるようになったり、しきりに頭を振ったり、耳を地面に押し付けたりするようになります。
これらの症状が多く見られたときには耳の中になにか違和感があるんだと感じ取ってあげるようになりましょう。
耳の中が痛くなる
耳の中の皮膚が炎症を起こすことで強い痛みを感じるようになります。
犬は自分から痛みを訴えることが出来ませんので、なかなか気付いてあげられなかったりします。
飼い主が耳を触ろうとしたときに、痛そうなそぶりを見せたり、触るのを嫌がって怒ったりするようになります。
ただし犬は本能的に痛みを隠そうとしますので、少しの変化も見逃さないことです。
ラブラドールの外耳炎の原因
ラブラドールに限らず、多くの犬種がなりやすいのが外耳炎です。
外耳炎は耳の内部に異物などが入り込み、炎症を起こしてしまうのが原因です。
散歩など外に出た際に、草むらなどで虫や植物の種子など色んなものが入り込むことで引き起こされます。
またシャンプーをした際に、シャンプー剤や水が大量に入って除去しきれなかった場合にも外耳炎の原因になります。
さらに体の生えている自分の被毛が耳の中に入り込み、耳の内部に刺さったり刺激したりして起こることもあるようです。
アトピーや食物アレルギーなどを持っている犬も外耳炎を併発する確率が高いといわれています。
ラブラドールの外耳炎の治し方
外耳炎の症状が見られたらまずはすぐに動物病院に行って検査をしてもらうようにしましょう。
耳の中を観察して耳道から鼓膜のまでの状態を確認します。
外耳炎は耳の中が汚れているため、生理食塩水や専用の洗浄液を耳の中に入れて洗浄します。
耳の穴のあたりを揉み丁寧にマッサージした後に、耳の中の汚れをやさしくきれいに拭き取ります。
オスルニア、リンデロン、ビクタスなどの外耳炎治療薬を点耳して炎症を治していきます。
自宅に戻ってからも、飼い主が毎日これを繰り返し行います。
何度か病院で耳の中の状態を経過観察して治癒されるまで治療を続けていきます。
耳の中の皮膚粘膜の赤みや腫れがひいて、分泌物や汚れもなくきれいな状態になったら正常です。
炎症がひどい場合は長期に渡って治療が必要になることもあります。
慢性的で細菌や真菌による感染の疑いがあるときは抗生物質をの投与をします。
耳の中に異物が混入してしまっている場合には、麻酔をして内視鏡を使い異物を取り除くことが必要になります。
外耳炎は自然治癒ではなかなか治らないため、治療せずに放置していると慢性化したり悪化して中耳炎を引き起こすことがあります。
さらに進行すると内耳炎になってしまう危険もあります。
ラブラドールの外耳炎予防には耳掃除
ラブラドールは垂れ耳なので通気性が悪く、どうしても耳の中が蒸れたり菌が繁殖しやすくなります。
人間の耳の中は鼓膜まで真っすぐに穴が繋がっていますが、犬の耳の中というのは途中から折れ曲がるL字型の穴をしています。
そのため水が入ると抜けにくく、蒸れやすい構造になっています。
耳の中を清潔に保つことが菌の繁殖を防ぐことに繋がります。
ただし、耳の中の皮膚は傷つきやすいのであまり頻繁に耳掃除をやりすぎても逆効果になる可能性があります。
外耳炎の予防には週に1回程度耳掃除をすることがおすすめです。
犬の耳掃除は専用の洗浄液を使ってやると効果的です。
汚れが気になるときには洗浄液を直接耳の中に垂らして耳の付け根を揉みます。コットンやティッシュなどに洗浄液をつけて耳の中を優しく拭き取るようにします。
犬がブルブル首を振るので汚れが出てきたら拭き取るようにします。
耳掃除をするときに嫌がる犬を力ずくで押さえてやるのは良くありません。
耳を触ることに慣れていない場合はご褒美などを与えながらやるといいでしょう。
普段から自由に耳の中を触らせてもらえるように毎日のボディチェックを習慣にしていきましょう。
耳は一番汚れやすいところですが、一番気付きにくいところでもあります。
定期的に耳を観察して週に1回の耳掃除を続けていけばもし外耳炎になっても軽度で済みます。
うちの愛犬のラブラドールはアレルギー体質なため、慢性的なアレルギー性皮膚炎が悩みになっています。
子犬のときには重度の外耳炎を併発したことがあり、完全に治るまでには1ヶ月以上かかりました。
耳を酷く掻きむしるためエリザベスカラーを巻いて触るのを防いだりもしました。
それ以降も軽度の外耳炎にはときどきなることがあります。
頭をパタパタと頻繁に振るようになったら耳が痒くなってきているのが分ります。
耳の中が赤くなることから始まり、からだ全体にも赤みが出てアレルギーの痒い症状が広がっていきます。
いつも気付いたときにすぐ病院で点耳薬と痒み止めの飲み薬などを処方してもらって治すようにしています。
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