ラブラドールレトリバーといえば盲導犬。
利用者のためにとても従順におとなしく我慢できる姿を想像しますよね。
ラブラドールは優しくて賢くて穏やか。
きっとあなたもそう思っていませんか?
たしかに間違ってはいません。
でもそれは徹底したトレーニングをクリアしたラブラドールだからこそ成せる業なんです。
実際に飼った経験のある飼い主さんの多くからはまったく正反対の言葉が聞かれることが多いです。
「ラブラドールはやんちゃすぎて手に負えない」
「ラブラドールは破壊王」
すごく納得!と思っている飼い主さんもいるでしょう。
ラブラドールをテレビなどでしか見たことがない方や、これからラブラドールを飼ってみたいと思っている方にはにわかに信じられないかもしれません。
そんな方々に知ってほしい。
ラブラドールはとてもやんちゃなんです。
ラブラドールがやんちゃすぎて困る件
ラブラドールについて調べるとしますよね。
調べるとすると、例えば専門書を読んだりネットで見たりすると思います。
そうすると、ラブラドールについて書かれていることは
- 賢い
- 優しい
- おとなしい
- 人に尽くす
といわゆるイメージ通りのことばかりが書かれています。
ラブラドールの総称を形容するとどうしてもそうなってしまうのかもしれません。
「日本人は勤勉でまじめで物静かな人種」みたいな形容のされ方をするのと同じように。
でも実際のラブラドールを飼った経験でいうと、賢い、優しい、おとなしいといったものには正直当てはまらない気がしています。
特にしつけが身に付くまでの期間はそうです。
生まれてすぐに賢い犬なんていますか?
生まれてすぐに物わかりのいい犬なんていませんよね?
ラブラドールがどうして賢いといわれるようになるのかといえば、人間がそうなるようにコントロールするからです。
ラブラドールは大型犬ですので、1年も経たないうちに成犬とほぼ同じ体のサイズになります。
はっきりいって力はめちゃめちゃ強いです。
女性や老人が綱引きをやったら負けてしまうほどです。
体が大きいから体力では負けてしまうんですよ。
だから「破壊王」なんです。
暴れだしたら止めることができないんです。
チワワだったらいっくら飛び回ってはしゃいだところで、「ハイ抱っこ」で終わりです。
ラブラドールではそうはいきません。
しかし体は成犬並みでも生まれて間もない子犬です。
じっとなんてしていられません。
幼児が走り回ったりするのと同じです。
遊びたくて仕方ないのです。
彼らは悪いことという認識がないのです。
して良いことと悪いことの分別が付きません。
だからしつけをしなくてはいけません。
しつけがしっかり出来てないままでは、社会に出たときに他人に迷惑をかけてしまう可能性がありるからです。
ラブラドールあるある
ラブラドールをトレーニングする前の本来の性格といえば
- やんちゃ
- 遊びが好き
- 人が好き
- アクティブ
- いたずら好き
だと思います。
かなりイメージから遠ざかりますよね?
ラブラドールあるあるで、うちの例でいえば、ぬいぐるみを見たら目の色を変えて突進して咥えます。
咥えた後は、徹底的に噛みちぎって中の綿も全部だしてそれはもう無残な姿になります。
子供に買ってあげたばかりのぬいぐるみを買ってきた早々に何度も葬られました。
大型犬用の噛みグッズを買ってあげても1日であっという間に噛みちぎって使えなくなります。
目を離すと食卓の上の料理を食い散らかしてしまいます。
来客が玄関に来るといまだに吠えます。
ばあばが良く来るのですが分かっていてもそれでも吠えます。
うちではしつけを厳しくしていますが、それでも直らない癖があります。
もちろん犬にもそれぞれに持って生まれた性格があり個体差はあるので、しつけがすんなりいく子もいればなかなか入っていかない子もいます。
でも総体的に見てラブラドールはやんちゃだといっている飼い主が多いのが実情だと思います。
ラブラドールレトリバーが落ち着く時期は?
それでも大人になるにつれてやんちゃな部分も少し丸くなっていきます。
2歳くらいまでは本当に子供で体力的にも暴れたくて仕方がない時期のようです。
どの家庭でもだいたい3~4歳くらいになると落ちついてくることが多いようです。
それくらいになると、しつけがしっかりと定着してくる時期なのかもしれません。
社会経験を積むことで年齢的に少し余裕が出てきたり、しつけの回数も増えて板に付いてくるようにもなります。
しかしそれまでは飼い主さんの生傷が堪えないかもしれません。
家の中も壊されないようにするために気を付けなくてはなりません。
盲導犬は1歳までは一般家庭で普通のしつけをしながら育てられます。
そして1歳になると訓練所に入り10か月間の本格的なトレーニングをします。
つまり成犬になる手前からもう訓練がスタートするということです。
ですからトレーニングのやり方次第では2歳になるころには立派な盲導犬のようなラブラドールに育て上げることも可能だということです。
もちろんそれには素質も大事ですし、かなりの徹底した訓練とラブラドールと向き合う多くの時間が必要になります。
なかなか一般家庭では難しいのが現状だと思います。
ですので、だいたいの場合3~4歳くらいにやんちゃぶりが落ち着いてくるのではないでしょうか。
とはいえ、年齢的に落ち着いたと思ってもなにかの拍子にまた暴走することはあります。
それでも子犬の頃と比較すればだいぶ落ち着いてきていると思います。
しつけは一筋縄ではいきません。
犬にも感情がありますし、その子の性格もありますので。
やみくもに怒ってばかりがしつけではありませんので、犬の気持ちを感じとりながらしつけをしていくことが大事だと思います。
盲導犬になるラブラドールはもともと素質のある子を訓練します。
その中でも半数以上が盲導犬のテストには落とされてしまうのが現実です。
人から見て本当に理想といわれるラブラドールになれるのは全体のごくわずかだということが分ります。
ですので「ラブラドールはやんちゃな犬なんだよ」ということをこれから飼おうと思っている方はよく理解しておいてください。
しつけにも根気と忍耐が必要です。
よく理解したうえでラブラドールと一緒の生活を楽しんでもらえたらなと思います!
コメント